中小IT企業への就職はキケン!? ~正社員なのに派遣切りの影響を受ける!~
こんにちは。社会人4年生のぱすたです。
前職ではIT技術者の派遣営業をやっていました。
さて、例のコロナウィルスの件で、いよいよリーマンショック以上の不況になるということが現実味を帯びてきましたね。 事実、2月の有効求人倍率1.45倍と 2年11カ月ぶり低水準となりました。つい最近まであれだけ売り手売り手と言っていたのに、あっけないものです…
そんな中、今日のTwitterトレンドには「派遣切り」というキーワードが。
私はこのキーワードを見て、「今から中小のIT会社でSE・PGとして就職するのはキケンだな」と感じました。それは何故か。
それは中小IT会社(特にSlerやソフトハウスと呼ばれるところ)での働き方が、
「正社員として就職したのに、派遣としての働き方」になるケースが多いからです。
なので、正社員として就職したにもかかわらず派遣切りの影響を受けるという、
なんとも奇妙な目にあうことが予想されるからです。
ちょっと何を言っているのかわからないかと思いますが、順番に説明するので
もし、21卒・22卒の方でSE、PGを目指している方、今回の記事は絶対に参考にしてください。
何故「正社員として就職したのに、派遣としての働き方」になるのか?
そもそもIT業界自体が多重下請構造になっています。平たく説明すると、
大多数の中小~零細IT企業は大手がとってきた仕事の下請けをします。
(すごくざっくりいうとこんなかんじ)
①誰もが知ってるようなNTTや日立!といったビッグネームがシステムの大枠を設計
→②上場一部独立系Slerがもう少し細かい部分を設計
→→③資本金5,000万ぐらいのソフトハウスがプログラミング
→→→④それでも足りないところをさらに小さい零細企業がプログラミング、テスト
(→→→→⑤、⑥とさらに下がいる場合もざらにあるよ!)
こんな感じに大きな仕事を下に下に投げていくんですが、
この下請け作業、やっかいなのが「情報セキュリティの問題で業務を自社でできない!」というケースが多いことです。
大体、③と④の人達が②や①の会社で仕事をすることになります。
自社ではない他社で仕事をする場合、企業と企業は大体「派遣」や「SES」といった契約を結びます。
となるとあれ?
あなたが④の会社(④システム開発(株)としましょう)の正社員PGの場合…
もちろん正社員で入社したPGさんは正社員としての雇用が守られますが、
実際に働く②や①の会社では「派遣契約で来た人」という扱いになるのです。
なので、例えば②の会社の業績が悪化し「派遣切り」を行う時
あなたも正社員なのに「派遣切りの対象となる」ということです。
ただ、もう一度言うと所属会社である④の会社では正社員です。
なので派遣切りにあっても給与は守られます、でも、派遣先である上位会社の経営状況によっては同じ場所で働き続けることができない。ということです。
以上が中小零細規模のIT会社で働くことの危険性です。
でも、中小企業の中には
上位会社がとってきた下請けプログラミング作業の仕事ではなく、
自社でクラウドサービスやソフトウェアを開発している会社もあります。
いわゆるSaas(Software as a service)です。
Saasの会社は、ほとんどが自社オフィスにてシステム開発を行っているので
派遣契約で他の会社で仕事をするケースは少ないです。
なので、「派遣切り」にあう心配はありません。
※コロナの影響にあいやすい旅行・外食系向けのサービスだとちょっと業績は厳しいかもしれませんけどね!
なので、一口にすべて中小IT企業がキケンとは思いません。
他社で仕事をするSlerやソフトハウスといった形態よりかは、
自社製品を開発するSaas企業を検討してみてはいかがでしょうか。