なぜ派遣はテレワークができないのか?派遣差別が理由か!?


こんにちは。派遣営業4年経験しました、ぱすたです。

新型コロナウィルスの感染拡大防止の為、テレワークが推奨されていますよね。

ただこのテレワーク、正社員は許されているのに
派遣社員はダメって言われた!これは差別ではないか?
という声が挙がってきています。

 

でも派遣会社も派遣先も、スタッフの皆さんを差別しているから

テレワークを禁止しているわけではありません。

 

なぜ派遣社員のテレワークがNGとされるケースが多いのか、
その理由を踏まえて、今後派遣社員のテレワーク導入には何が必要なのか?
派遣会社の立場から解説します!

 

 


派遣社員のテレワークは派遣会社にとってリスクが高いから

 

派遣社員がテレワークを実施する場合、
当然「派遣先の目の届かない場所」で仕事をすることになります。

 

そうなると、必然的に派遣先の事務所で就業するよりも
「貸与された情報機器の紛失や破損」「情報漏洩」などのトラブルが起きるリスクが高まると予想されています。

 

このような事態が起きた場合、「損害賠償」の話になるのですが
その損害費用を派遣会社が負担することになる可能性が高い、という観点から
これまで派遣会社はテレワークを容認してきませんでした。

 

(特に情報漏洩は規模次第では会社の1年の利益が吹っ飛ぶ金額になることもありますので、中々あなどれません。会社が傾きます。)

※【事例】個人情報で損失を出してしまった5つの経営ケース

https://web.all-in.xyz/upgrade/cybersecurity/

 

ちなみに、テレワークではなく派遣先の事務所で普通に勤務していて、

貸与物の紛失や情報漏洩の事件事故が起きた場合は

「当社のスタッフが起こした事故ではあるが、でも派遣先の指示で起きてしまった事故でしょ?責任は派遣先にもありますよね?」

と結論づけることもでき、損害は派遣先と派遣会社の半々もしくは全額派遣先の負担で落ち着くケースになることが多いんです。


とはいえテレワークの流れはとめられない

 

派遣社員のテレワークには派遣会社にとってリスクがありますが、
新型コロナウィルスの終息が不透明な以上、テレワーク推進の流れは止められません。

 

派遣先の正社員は在宅で勤務して、

派遣社員はテレワークNGだから事務所で勤務というスタイルも
結局「派遣先の目の届かない場所」で勤務することになるので、
もはやテレワークを導入しなくても同じようにトラブルが起きる可能性が生じます。

 

「正社員テレワークで派遣社員事務所勤務はリスクがあるから、派遣スタッフは仕事を休んで!」と要請したい派遣先企業もあるでしょうが、この場合は

「会社都合での休業」となるので「休業補償(収入の約6割)」をスタッフに支払う必要が生じてきます。(支払いは派遣元からですが、派遣先にも請求します)

 

そうなると、何も仕事をさせずにお金だけ支払うよりも
派遣社員にもテレワークを導入して仕事をしてもらったほうがお得なんじゃない?」
という考えにもなりますし、

 

何より休業補償をしたとしても、出勤できなければ収入が減ってしまうことになるので

働いてくれているスタッフの生活を守る為にも派遣社員のテレワーク導入は進みつつあります。

 

派遣社員にテレワークを導入するためには何が必要か?

 

以上を踏まえて私が考える、

派遣社員のテレワークを導入する為の第一歩として必要なことは

 

 仮にテレワーク中に貸与物の紛失や情報漏洩などのトラブルが生じても、
 その損害は派遣先企業と派遣会社の両社が平等に負担をする。というルール作り

 

です。派遣会社の本音としては「うちは一切責任を負わない」という条件が欲しいところですけどね。せめて両社が話し合いの末、テレワーク中に発生した損害はイーブンに負担するという前提は必要でしょう。

 

そもそも、情報漏洩などのトラブルを起こさせないような、情報セキュリティの強化
をしておくことも重要といえますね。

 

以上が派遣会社の立場からみた
派遣社員のテレワークがNGとされる理由と、今後必要な対策でした。


今、実際に「派遣契約だからテレワークはダメ」と言われている方は、
不便な気持ちだけでなく不平等感も抱えていると思います。お辛い思いをされていることでしょう。


でも、多くの派遣会社は働いてくれているスタッフの皆さんが、安心して生活できるよう、今必死にテレワークを進めようとしています。

 

もしも派遣社員だから差別されているんじゃないか…と悩まれているようでしたら、
担当営業に自分の職場ではテレワークは全く進みそうにないのか?何が理由で難しいのか?一人で悩まずに相談してみてくださいね。