やりたいことが見つからないとどうなるのか?

就職活動をしていると、よく
「あなたのやりたいことは何ですか?」と質問されませんか?
 
筆者は2016年卒として就職活動をしていた当時、
「やりたいこと」が全くといっていいほどありませんでした。
そもそも、就職活動でさえ「その時期が来たからやっている」だけでした。
そんな人間に突然「やりたいこと」が都合良く出てくるはずもありません。
 
やりたいことがない私は、とりあえず「そこそこ安定した会社で、地元で働けること」を条件にそれなりの就活をしました。そんな適当な活動っぷりでもまだ当時景気は上向きだったこともあり、3社から内定を頂くことができました。
結果、内定をもらった中で
「1番企業規模が大きくて安定してそう」な会社に入社することにしました。
 
さて、やりたいことなど特になく、
なんとなく入社を決めた一人の若者はどうなったのか。
その後を追っていきましょう。

1、新卒1年目
入社した会社は人材会社。その中でも技術者派遣の営業部門に配属されました。
仕事は新規顧客開拓が中心、とにかく数字を追われる日々でした。
頭お花畑の大学生だった私は、「営業?外に出れるし息抜きしやすいよね!楽勝!」
ぐらいにしか考えていませんでしたが、その予想は大きく外れました。(当たり前…)
サボる余地が全くないわけではありませんが、そもそも外出だって思ったよりあちこち歩き回る。当然のように残業や休日出勤もありました。

ここで「あれ、そもそも自分具体的な仕事内容確認してなかったな…」
と後悔しました。圧倒的リサーチ不足。だが時すでに遅し。
 
体力的に厳しい日々だったので、毎日辞めたいと思っていました。
ですがすぐに次の仕事を見つけられる自信がなかったので、せめていつか転職できるように石の上に3年は頑張ることを目標に、必死で仕事に取り組むことにしました。
 
2、2年目~3年目
ひたむきに仕事を頑張ってきたこともあり、成績は同期と比べて良くなってきました。
何より、このあたりから成績に応じたインセンティブが入りだし収入は充実しました。
上司や同僚からも頼りにされる機会が増え、人間関係にも満足。
会社での居心地はとても良いものになってきました。
 
でも、変わらず成績を追われながら残業する日々で、
一言でいうとハードワークでした。
収入はよくても、これじゃ年をとった時に続かないよ…とよくこぼしていました。
 
また、この頃から会社を辞める同期や先輩もちらほら出てきました。
仕事が嫌だからやめる人、結婚する人、新しくやりたいことができた人、
みんな色々でしたが、その度に私は「羨ましいな」と思っていました。
 
でも、次にやりたいこともなかったのでとにかく「3年働く」という
当初の目標は守ることにしました。
 
3、新卒4年目
さて、石の上にと思った3年という目標は何とか達成しました。
でも相変わらず仕事が心から好きではありません。
 
その上、新卒1年目よりも体力がなくなってきて日々の外出がキツくなってきましし、目をかけてくれていた上司が退職したこと、勤務先の場所が変更になり通勤時間が長引いたことなど…色んな要素が重なり私の会社生活に暗雲が立ち込めてきました。
 
「何かと毎日大変になってきたし、辞めたい。3年すぎても仕事が好きじゃない。
 でもやりたいこともない。やめたいけど収入がないと困るし、
 次が見つかっても今より条件が悪いかも…」
 
そう思いはじめると段々それまで精力的にやっていた仕事にも手がつかなくなってきました。同時に成績も下降気味に…。周囲から頑張れよ!と言われても、当初の3年働くという目標を達成した今、新たに「何のために仕事を続けるのか」動機や目標が全く自分の中から出てきませんでした。
 
それもこれも、入社をするときに
「この仕事は自分のやりたいことかどうか」という動機付けがしっかりされていなかったからだと、この時になって気づきます。結果、退職をするべく計画を立てていくことになります。

以上が、「やりたいことがないままなんとく就活で受かった会社に入社した若者」の顛末です。やりたいことかどうかより、とにかく安定だ!という考え方も悪くないと思いますが、「何故その仕事を選んだのか」自分の中で納得した理由がないと
色んなしんどいことが重なった時に続けられないよ、ということを伝えたかったです。
 
ちなみに、担当している派遣スタッフが未経験分野で就業スタートした時も、
「何故この仕事にチャレンジしたいのか」動機があいまいだと
長続きしない人が多かったですね。 
 
ちなみにやりたいことじゃないからだ!と気づいたその後は、
色んな職業をリサーチした上でまた就職活動をしました。
結果、4月から希望する仕事内容で新たに会社員生活をスタートする予定です。
またその後のこともレポートできればと思います。